健康診断の手引

検査の意味と検査値の読みかた、活用のしかた

肝臓の検査

GOT[血清]別称:AST

何がわかるのか

GOTは多くの臓器、とくに心臓、肝臓、筋肉、腎臓などの細胞に含まれている酵素です。これらの臓器が障害され、細胞が破壊されると、GOTは血液中に放出され、血清中の値が高くなります。

肝臓のみならず、心臓や筋肉の破壊や壊死の有無とその程度をみることができます。

高値を示す病気には、肝障害、心筋梗塞、心筋症、骨格筋および甲状腺機能亢進症があります。

おおよその目安 ― 検査値の判定と対策

標準値(U/L)判定対策

8 〜 38
正常
軽度上昇アルコール性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変、心筋梗塞、甲状腺機能亢進症でみられます。日常生活に注意し、原因を調べ、医師の指導を受けます。
中等度上昇活動性慢性肝炎、急性ウィルス肝炎、薬剤性肝炎、胆道疾患などでみられ、医師の管理・治療を要します。
高度上昇急性肝炎、うっ血肝炎などでみられます。劇症肝炎は入院治療を要します。

検査法により正常値が異なるので注意しましょう。

男性の方が女性よりやや多めです。

健常者では、その値が正常範囲の半分くらいの巾で変動します。

測定のときの注意

食事による検査値への影響はありません。

筋肉注射後や激しい運動のあとでは上昇します。

採血した血液が溶血すると高くなります。

どうすればよいのか ― 日常生活上の注意

肝臓病の特効薬はありません。予防が第一です。

食事療法:基本は高蛋白、高ビタミン、高カロリー食で、脂肪は少なめにします。

運動制限:軽度上昇の時はとくに制限を必要としませんが、運動により肝臓への血液流量が減少し、悪影響を与えますので、中等度以上の上昇ではなるべく安静が必要です。

アルコール:基本的には禁酒です。アルコール肝炎は、日本人で1日に日本酒2〜3合以上、またはビール大ビン2〜3本以上の飲酒により、10〜20年で出現します。通常、γ-GTPの上昇が続き、やがてGOT、GPTが上昇してきます。

脂肪肝の原因は、アルコール、運動不足、肥満、糖尿病などです。予防や治療はこれらをなくすことが必要です。

正常値より高い値を示した場合、原因、現在の病気、進行具合などを詳しく調べてもらってください。

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