健康診断の手引

検査の意味と検査値の読みかた、活用のしかた

腎臓の検査

尿素窒素[血清]略号:BUN,UreaN

何がわかるのか

蛋白が体の中で分解されたときにできる物質の1つに、尿素があります。尿素は、すべて腎臓から排泄されます。腎臓に排泄する能力が低下すると血液中に尿素がたまってきますので、血液中の尿素を測定すれば、腎臓の排泄能力を知ることができます。尿素は窒素を含んでいますので、その窒素を測定して表します。

尿素の排泄に最も関係するのが、腎臓の糸球体という血液の濾過を行う器官です。この能力が正常の半分くらいに障害されると、血液中の尿素窒素の値が上がってきますが、腎臓がある程度障害されないと上がってきません。

糸球体の濾過量以外に、尿素窒素の上昇に関係する因子には、

①からだの組織の蛋白の破壊が著しいとき(筋肉の挫滅や発熱、消耗、感染など)。

②蛋白質の摂取量が過剰のとき。

③消化管内の出血があり、その中の蛋白が腸で分解され、吸収されたとき。

④体の水分摂取量が少なく、そのため尿の量が少ないとき。
などがあります。

おおよその目安 ― 検査値の判定と対策

標準値(mg/dL)判定対策
低尿素窒素血症妊娠、低蛋白食、多尿でみられますが、とくに問題ありません。
8.0~22.0正常
軽度上昇腎障害も疑いますが、上述の他の因子による可能性も考えます。
中等度上昇腎障害を考え、腎臓の精査を行います。
高度上昇尿毒症の疑い。

測定のときの注意

水分摂取量が少なかったり、激しい運動をしたあとや、外傷、消化管出血、発熱などがあると少し高く出ます。

蛋白のとりすぎを続けても少し高く出ます。

どうすればよいのか

軽度上昇のときは、他の因子をなくした状態で再検査をします。それでも高ければ、他の腎臓機能を検査します。

中〜高度上昇のときは、腎障害の疑いが大です。詳しく調べてもらってください。

低い値の場合は、とくに心配ありません。経過をみれば十分です。

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