健康診断の手引

検査の意味と検査値の読みかた、活用のしかた

甲状腺の検査

はじめに

甲状腺検査の各項目を読む前に、まず次の内容を理解してください。

甲状腺の機能は何か。

甲状腺は、甲状腺ホルモン(遊離サイロキシン:FT4)を分泌する内分泌器官です。体の各組織における甲状腺ホルモンの活動量の増加または減少を脳が感知し、脳下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を減少または増加させてホルモンの分泌量を調節しています。甲状腺ホルモンは、全ての細胞のエネルギー代謝を増加させる働きがあります。

通常は、TSHとFT4を測定します。この2つの検査でおおよその検討がつきます。

主な病気とホルモンの関係は、甲状腺がはれる病気を甲状腺腫とよんでいます。その病気には

①単純性甲状腺腫:甲状腺機能は正常で、若い人に多い。とくに問題ないもの。

②甲状腺機能亢進症、バセドウ病:甲状腺ホルモンの分泌過剰により、体重減少、発汗、動悸、眼球突出がみられます。

③甲状腺機能低下症、橋本病:甲状腺ホルモンの分泌が低下することにより、無気力、疲れ、寒がり、眠気、記憶力低下、声がかれるなど種々の症状がみられ、他の病気と間違われます。成人女性に多く、5〜10%にみられるといわれます。

④甲状腺腫瘍:良性、悪性の腫瘍です。

各検査結果と病気との関係は、次のようになります。

検査項目病気
TSHFT4
減少増加甲状腺機能亢進症
正常正常正常あるいは単純性甲状腺腫
増加減少甲状腺機能低下症

健診やドックでは、とくに甲状腺機能低下症の発見が重要になります。

このページのトップへ