健康診断の手引

検査の意味と検査値の読みかた、活用のしかた

循環器の検査

血圧略号:BP,BD

何がわかるのか

血圧は、血液が動脈の中を通るときの圧力です。
収縮期血圧(最大血圧)は心臓が収縮して血液を送り出したときの圧力を示し、拡張期血圧(最小血圧)は心臓が血液を送り出すのを止め、静脈から血液を心臓の中に入れているときの圧力です。

血圧が高いと血管の内壁を傷つけ、動脈硬化のもととなります。やがて脳卒中や虚血性心疾患、腎臓病などを起こしてきます。また、心臓は余分な力を出す必要があるため、肥大してきます。

高血圧の場合、大部分(90〜95%)が原因不明の本態性高血圧ですが、一部に他の病気によって起きた二次性高血圧があります。

その治療は、動脈硬化による病気が発生する危険性を軽くし、それを目的に行います。

収縮期血圧が100mmHg未満の場合を低血圧とします。種々の病気による場合と体質的なものがあり、大部分が後者です。

おおよその目安 ― 検査値の判定と対策

日本高血圧学会の分類:次ページの図をご覧ください。
最も適切な血圧は120/80mmHg以下です。正常血圧や正常高値血圧の人でも、日常生活には注意しましょう。

対策

①血圧が高い場合、何回か測定してください。
医師が測るときだけ高いものを白衣高血圧、安静にして何回測っても高い場合を高血圧といいます。逆に医師が測るときだけ低いものを仮面高血圧といいます。白衣高血圧も仮面高血圧も高血圧の一種で、医師の管理が必要です。

②高血圧は以下のように進行してきます。
第Ⅰ期:他の臓器の障害が明らかにないもの。
第Ⅱ期:次のどれか1つ以上を認めるもの。左室肥大、眼底動脈が狭い、蛋白尿、血中クレアチニンの軽度上昇、動脈硬化
第Ⅲ期:臓器障害による自他覚症状があるもの。心臓(狭心症、心不全)、脳(脳卒中)、眼底出血、腎障害、大動脈瘤など

③本態性高血圧では、まず日常生活の改善をします。

④高血圧の場合、とくに若い人は二次性の高血圧かどうかを調べてください。

⑤高血圧がどの段階にあるかを調べ、それに合った治療をしてもらいます。

⑥医師の血圧管理を受けている人は、自分で朝と夜、毎日時間を決めて家庭血圧を測って記録し、医師にみせましょう。

測定のときの注意

血圧測定の原則は、しばらく静かにしてから、寝た状態ないしは座った状態で測定します。測定の前には深呼吸するとよいでしょう。

ストレスや睡眠不足があると高くなります。

本態性高血圧の場合、初期には正常と異常の間を行ったり来たりし、次第に固定して持続性高血圧となります。

どうすればよいのか ― 日常生活上の注意

高血圧の人

必ず主治医の管理を受け、定期的な血圧測定や臓器障害の有無を確認するための検査を受けてください。

食事療法

①食塩は1日8〜10g以下としましょう。ダシで味を取り、香辛料や酢、レモンを使う。
減塩しょう油や減塩みそを使う。
漬物は浅漬けとし、しょう油はかけるよりも付ける。
加工・インスタント食品や外食は避け、汁は残す。
佃煮などは避ける。

②脂肪は、高血圧・肥満とともに動脈硬化を促進します。
血清コレステロール値が高い場合、動物性脂肪を減らし、魚の脂肪をとります。肥満も改善しましょう。

③適度のアルコール(日本酒で1日1合、週1〜2日の休肝日)は、血圧によい効果をもたらします。飲み過ぎは厳禁です。

④カリウムは、高血圧の原因となるナトリウムの働きを抑えますので、十分とりましょう。
野菜やバナナなどの果物にカリウムが多く含まれています。

運動療法
高血圧の第Ⅱ期までの人が適応となります。運動の目安は、速歩での歩行1日25分を毎日続けます。

生活療法
ストレスを少なくする工夫をしましょう。ゆとりある心がまえと生活態度、余暇を上手に過ごす。趣味を持つ。適切な睡眠やぬるめの風呂(40℃前後)。禁煙を心がけましょう。寒冷にも注意しましょう。

高血圧の人

二次性低血圧では、元の病気を治療しましょう。

体質性低血圧の人は、自覚症状(めまいなど)が強くなければ、生活療法で十分です。睡眠を十分にとり(8時間)、適度な運動をし、朝、床の中で体を動かすなどをし、無理をしないで自分の体に合わせて生活するよう心がけましょう。

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