健康診断の手引

検査の意味と検査値の読みかた、活用のしかた

腹部の検査

胃部X線(レントゲン)検査略号:M-XP,G-XP,MDL

何がわかるのか

食道、胃、十二指腸の病変を、造影剤(バリウム)を飲んで写し出す方法です。

最も大きな目的は、胃がんの早期発見です。もちろん、潰瘍、その他の病気の検査も目的としています。

医師が透視を行いながら撮影する直接撮影と、集団健診に用いられる間接撮影があります。

直接撮影:医師がX線テレビをみながら、必要に応じて詳しく検査します。詳細はX線フィルムを読影して診断しますが、この検査で異常がみられれば、精密検査として胃ファイバースコープ検査(胃内視鏡検査、胃カメラ)を行い、必要により生検して診断を確定します。

間接撮影:撮影方法は実施機関によりやや異なりますが、バリウムを飲んで、胃のすべての皺壁が写るように一定の体位をとりながら6枚程度撮影し、あとでフィルムを読影します。胃のすべてが観察されない例や、少しでも異常の疑いのある例を、精密検査の対象にしますので、要精検の率は5〜20%になります。精検は直接撮影か、胃ファイバースコープ検査を行います。
実際に胃がん健診で胃がんが発見される率は、1,000人に1人くらいです。したがって、要精検者からの胃がんの発見率は100人に1人ぐらいとなりますが、多くの場合、早期発見で命は助かります。

X線写真上での胃の部位の名称は図のとおりです。胃の壁は前と後の2つに区別し、前壁、後壁とよんでいます。

おおよその目安 ― 検査結果の判定と対策

検査のときの注意

なるべく排便をし、お腹の中にガスのない状態で検査を受けましょう。

当日は水も食物も薬も飲まないで受けましょう。少なくても6〜8時間以上の絶食が必要です。

腹部の手術(癒着などでバリウムを飲まない方がよいこともある)、前立腺肥大、緑内障(胃の動きを止める注射をしない方がよい)、妊娠(胎児の被爆を避ける)がある場合、前もって報告してください。

指示とおり、バリウムの服用、体位をとってください。

検査終了後、下剤をお渡ししますので、1両日中にバリウムを排便してください。コップで水を1杯以上飲んでください。

どうすればよいのか

精密検査の指示があったときは、必ず専門医を受けてください。実際にがんなどであることは少ないこと、早期に発見すれば100%助かることを念頭に置いてください。

最も確実な精検は、胃ファイバースコープと同時に行う生検です。恐れずに受けましょう。

異常の疑いのあった人は、できれば年2回の検査を受けてください。

必要により、指示どおり薬を服用してください。潰瘍や胃炎の薬物療法は長期にわたることが多く、途中で勝手に中止しないようにし、定期的に医師の診察を受けましょう。

いずれにしても、暴飲暴食は避けるべきです。腹八分目が胃のため、自分のためです。

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